「まああああっ! さすがに切り刻むというのは試したことがないわ。だって、シーツが血まみれになるでしょう? バレバレですもの。妃殿下はいかがですか? 陛下とそんな危ないことをされたことあります?」

 毎夜の鍛錬が脳裏をよぎった。

 小刀の使い方を習う際、わたしは実際に小刀でラインハルトに斬りかかっていく。当然、彼は素手だけれど、そんな彼にでさえかなうわけがない。いつもあっという間にねじ伏せられてしまう。でも、それでもより実践的な使い方をすることで、少しずつでも上達はしている。と、自分では思っている。