ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?

 それは別にして、イルマは皇族付きに抜擢されただけある。彼女は、控えめにいっても万能すぎる。仕事っぷりはもちろんのこと、こちらを読んでくれる。だから、気をラクにしていられる。

 侍女についてもらうなどということは、いまだに慣れない。そんな感じだから、皇宮に来たばかりの頃は気を遣いすぎてヘトヘトになっていた。だけど、彼女についてもらってからそんなことがなくなってしまった。

 そういう意味では、イルマと結び付けてくれたディアナに感謝しなければならない。