「ああ、なるほど」

 そうとしか答えようがない。

 だまされたとは思わないけれど、ジークとシュッツが双子だということにショックを受けてしまった。

「あらためて、おれが兄のジークヴァルト・ザックス、それから弟のシュテハン・ザックスです。呼び方は、いままでどおりにしていただいて結構です」

 そういえば、最初の自己紹介でジークもシュッツも姓のザックスを名乗らなかった。こういう訳だったのね。

 大いに納得だわ。