あとは帰るだけ。 だけど、体が重くてどうも動かない。 熱があるとかそんなんじゃないけど、お家に帰ることすら面倒くさくなってしまっている。 凛くんはどうしたのかというと、サッカー部の助っ人を頼まれているらしく。 「夢羽と帰りたいのに……」 と、この世の終わりとでも言うような顔でげんなりしていた。 由良木くんは由良木くんで、「用事があるんだよね」と、これまたガッカリしていた。 つまり、あとはもう最後の力を振り絞って下校するのみ。 「……………頑張ろう」