眠り姫の枕になりたい王子たちは、今日も姫を甘やかす


これで自由気ままな昼食が取れる…。



お兄ちゃんが作ってくれたお弁当の蓋を開けた瞬間、普段なら空くはずのない非常階段扉が開いた。



「…あ、先客」



私より背は高いけど、そこまで高くはない身長の男の子が、そう呟いた。



「……でも、ラッキーかも?」



ニヤリとイタズラっ子のような笑みを浮かべた彼は、私に近づいてくる。



え……え??



ここに人なんて来るはずないと思っていたため、脳が働かない。



ただわかるのは、美少年という言葉がピッタリ当てはまるくらいのイケメンさんだということ。