あたまを抱えてぶつぶつと独り言を繰り返し始めた、男子にも女子にも人気なソフトボール部のキャプテンさん。
「ウチ狂ってんのかな…、慣れってマジ怖すぎ……、最近になってこれが普通のウサギなんじゃないかって思ってきた…」
だめ、このままじゃ話がぜんぜん進まない。
とりあえずナナちゃんのことをうまくカムフラージュして伝えつつ、かくかくしかじかだ。
「……なるほどな。とりあえず、ウチみたいになりたいってこと?」
「そう!ボーイッシュ女子っ!…と言っても今から無理やり口調を変えるとかは無理そうだから、せめて見た目だけでもと思いまして…」
数日前、自分が持っている服をぜんぶ広げてみた。
もちろん期待はしていなかったけど、スカート、ワンピース、スカート、ワンピースの永遠ループで。
このままではダメだと自分自身を奮い立たせて、ファッションから改築していこうかと。
だけどひとりだと何から動けばいいか分からないから、身近な助っ人がこんなところにいるなら活用するしかない……!