お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。





「さっきのなに。最終兵器だろあんなの」


「ちょっ、頑張ったんだよ…?」


「…ふっ、今年イチウケたわ」


「まだ8月ですー!」



休憩中は、ずっと思い出しては吹き出されての繰り返し。

さっきまでの空気がまたほぐれた気がして、私は胸を撫で下ろした。



「やっぱあんたを連れてきて正解」


「っ…、それは、お役に立ててよかった…」



撮影が終わると真っ先に私の場所へ戻ってくる。

どんなに景色のいい場所よりも私の近くのほうが落ち着くのかなって、勝手に解釈してみたり。


ほら、かぞくだよ。

それってたぶん、家族だからなの。



「でもさっきの見ちゃったら…好きにならないほうがおかしいよね」


「……俺はゆらとだけは姉弟になりたくない」



まさか自分たちがぽつりと無意識にそんなことをつぶやいていたなんて、お互いが気づかなかった。



「よし、じゃあ次!デート写真いってみようか十波くん!」


「…は?」