そう、似てんだよ。
あいつは母さんに、すごく似ている。
『ゆ~め~は、い~まーも、めーーぐーーりーて~~』
「わ~す~れーがーーたき、ふーるーさーと~。……たしか2番もあるんだよねこれ…、小学校以来だからなあ、もう1回リピートでいっか」
ぽんぽんと優しく叩かれている腹部。
口ずさむ童謡を子守唄のように歌っては、夢のなかの俺を温かく現実へ戻してくれた。
「うーーさーぎー、おーーい───」
「へたくそ」
「しっ!?わっ、起きた…?体調はどう…?」
ベッドに寝かせられている身体、額(ひたい)には冷えピタが貼られていた。
「びっくりしたよもう…、ドア開けたらうつ伏せで倒れてるから」
「……ああ、そうだっけ」
なんか身体がすごい怠かったんだよな。
昨夜から寝苦しくてなかなか寝付けなくて。
朝方も寒気が止まらねーし、頭も痛いし咳も出てたしで、完全にやられたと思った。
そんな倒れていた俺を、こいつはベッドまで運んでくれたらしい。



