七夕まつり、すごく楽しかったね!


まさかの2等が当たっちゃうし、牛串の美味しさに驚いたし、短冊書いてからの迷子になっちゃうし、おんぶしてもらっちゃったし…!

って言うと苦い顔をしていそうなので、あまり掘り下げないことにします。


交換ノート、書いてくれて本当にありがとう。


もし誰にも言えない悩みとかあったら、これからはお姉ちゃんでもお兄ちゃんでもある私になんでも言ってください!


───と、書いたノートを渡したのは今朝のこと。



「まじで返ってきたの…?」


「うん!」


「……それたぶんあれだよ、切ない娘を見てお母さんがたまらなくなって書いてくれたんだろうな」



よしよし、と。

まるで慰めるように頭を撫でてくれる雅は、夏休みが近づいていることもあって前よりも日焼けに磨きがかかっていた。


ほとんどの部活動の夏は、勝負の季節。


朝も放課後も、グラウンドや体育館からは部員たちのやる気に満ち溢れた声が広がって、音楽室からは吹奏楽部の力強い演奏。