元婚約者のガブリエル・ラムサは、あの舞踏会で毒杯を賜った。
 わたしにたいしての仕打ちはともかく、幼馴染の死にしばらく呆然としてしまった。

 しかし、『公爵家子息としての当然の刑なのよ』と、ソフィアは悲し気に言った。

 彼女もまた、心のどこかで彼を悼んでいるのかもしれない。

 ラムサ家の当主は、彼の弟が継ぐことになるらしい。

 それから、後見人である叔父夫婦は長年のクースコスキ伯爵家の管理の不当さを言及および審理され、王都から放逐されることになった。

 現在、王族専属の管理人が伯爵家の管理をしてくれている。