あなたが婚約破棄されたいならどうぞご自由に。ですが、私の周囲は怒っているので覚悟をなさって下さい。私は私で王太子殿下に溺愛されてしあわせになりますので

「王太子殿下?」

 ガブリエルは、当惑している。

「ラムサ公爵子息、アリサから手を放せ」

 王太子殿下が静かに命じた。

「は?」
「きこえなかったのか?彼女から手を放せと命じたのだ」
「え?ど、どうして……」
「いいから放せっ!その汚らわしい手で彼女に触れるのではない」