その日から憂鬱な日々をすごした。

 舞踏会、なくならないかしら。

 どれだけそう願ったことか。

 もちろん、その願いがかなえられることはなかった。

 しかも、叔父夫婦も出席するという。

 公の場で婚約を破棄されれば、叔父夫婦も恥をかくことになる。

 やはり、嫌味だけではすみそうにない。

 ますます憂鬱になる。

 そして、無情にもその日がやってきた。