あなたが婚約破棄されたいならどうぞご自由に。ですが、私の周囲は怒っているので覚悟をなさって下さい。私は私で王太子殿下に溺愛されてしあわせになりますので

 今日もまたね。書庫だけではない。執務室でも結局は本の話で盛り上がってしまう。

 ふだんは他人との会話が苦手なわたしも、本の話題だけは心から楽しめる。

 今日もまた、隣国の作家の小説の話で熱く語ってしまった。

 こういうとき、王太子殿下はわたしの豹変ぶりにひいてしまっている。

 それでなくっても不愉快な外見なのに、よりいっそう不愉快な思いをさせてしまう。

 恥ずかしさと申しわけなさでいっぱいになる。