僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

弱くて、みじめで、ダメな私だけど。天宮くんのその言葉は、そんな私をまるごと大きく包み込んでくれた。

こんな自分でいいのかもしれない。

そう思えたのは、不登校になって以降、初めてだった。

「……うん」

何かを言わなきゃと思うのに、言葉にならない。

慣れていないから、こんなふうに自分を肯定されたとき、どんな反応をしていいのか分からない。

そのうちだんだん恥ずかしさが込み上げてきて、顔に熱が集まるのを感じた。

「あ、その顔」

すると、天宮くんが弾むように言った。

真剣なまなざしを浮かべた茶色い目に、子供のような無邪気さが入り混じる。

「撮っていい?」

「ええと……」

急な話の展開に呆けている間に、天宮くんはリュックからカメラを出して構えていた。

――カシャッ!

私の返事を聞くまでもなく、勝手に押されるシャッター音。