僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

「その丘陵公園は、ものすごい数の花があって、日本最大級の株数らしいです。夜は星空もきれいで、天体観測会も開かれるってホームページに書いてありました。それに、たしか国営の宿舎も敷地内にあったはずです」

「へえ~、なんて名前のとこ?」

私が口にした公園の名前を、さっそくパソコンで調べた二階堂部長が目を輝かせる。

「わ、ええやんここ、理想の合宿先や。こんないいとこあるの、ぜんぜん知らんかったわ。でっかい池もあるし」

「でっかい池、いる?」

突然、レンズ磨きの手を止めて佐方副部長がツッコミを入れてくる。

「いるいる、水しぶき撮りたいやん」

「あ、それは分かるな」

すぐに納得し、レンズ磨きを再開する佐方副部長。

え、分かるんだ。

写真に興味のないの私には共感できない感覚で、思わずきょとんとする。

「なあ、夏生さんも一緒に遠征行かへん?」