僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

涙の滴が、ぽたりと音をたてて、笑っている高校生の頃の私の上に落ちる。

 
私も、天宮くんのことが好き。

 
心の中にいる十七歳のままの私が、全力で彼の想いを受け止めた。

彼への気持ちは、本当は、少しも色あせていなかった。

熾火のように、静かに熱く、胸の底で燃え続けていたのだ。

彼は死を覚悟しながら、全身全霊で私の輝きを撮り続けてくれた。

私がどんなに自分を否定し、殻に閉じこもろうと、この世界でただひとり、信じてくれていた。

そして、私という人間がこんなにも輝けることを、今も教えてくれている。

「うぅ……」

あふれ出る涙を、止めることなんてできなかった。

もう泣かないって決めたのに。感情のおもむくまま、私は泣き続けた。

大人なのだから、それも教師なのだから、泣いてはいけないのは分かっている。

それでも、どうしようもなかった。

私の中のかつて十七歳だった少女が、天宮くん恋しさに、心臓を震わせている。