僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

「優しくて傷つきやすい夏生さんは、人の心に寄り添うのがうまいから。これからもそうやって、誰かを救って生きていくんだと思う」

――『夏生さんは、たくさん傷ついた分だけ、人の痛みに敏感になれるんだと思う。それはすごいことだ』

いつか聞いた彼のセリフが、今の彼のセリフに重なった。

天宮くんはいつも、こうやってダメな私を認めてくれる。

私の弱いところを知ったうえでまるごと包み込んでくれる、虹色の光みたいな人だ。

誰かを救って生きていく。

天宮くんが放ったばかりの言葉が、胸の奥深くに熱く沈んでいく。

それはなりたかった何者かに、私でもなれるってこと? 

天宮くんがそう言うなら、弱くてダメな私でも、信じていいのかもしれない。