僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

誰にも理解されず、腫れもの扱いされ、声を出すことなく助けを求めている子たちが。

だけど山西くんに再会したことで過去に引きずられている今は、そんな気持ちは薄れていた。

誰かに知ってもらったからといって、どうなんだろう?

結局、弱い人間は弱いままなんだから。少し前向きになったとしても、もともとの弱さが原因で、すぐに心が折れてしまう。

這い上がることなんて無理なんだ。

私が今、そうであるように……。

「こういうのを嫌がる子もいるので強要はしません。秘めてきた自分の心の内側を赤裸々に語るわけですし」

答えあぐねていると、先生がそう言った。

戸惑っている私に気づいてくれたのかもしれない。

「締め切りまでまだ時間がありますから、考えておいてください」

「……はい」

とりあえず保留にしたものの、私の中で、ほぼ答えはもう決まっていた。

スピーチ大会なんて、出られるわけがない。

――何者かになりたい。

そんなふうに思っていたあの頃を、滑稽に感じる。