僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

それじゃあ、私が中学のときにハブにされてた子だと、ずっと気づいてたってこと?

気づいていて、写真のモデルになってほしいと声をかけたの?

知ってる顔だったから?

それとも、何か別の理由で?。

天宮くんは、不登校を打ち明けた私の話を、どんな気持ちで聞いていたのだろう……? 

「ううん、別に…‥」

天宮くんから視線を逸らし、かろうじてそう答えた。

それから駅に着くまではすぐだった。

天宮くんと私の乗る電車は別方向だから、改札を抜けた先で別れる。

私は内心ホッとしていた。

天宮くんが同じ中学で、山西くんと知り合いだったという事実を知った今、彼にどう接したらいいか急に分からなくなってしまったから。