僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

彼らがおもしろおかしく生きるための、笑いの種にされる悔しさ。

喉が干上がるような、絶えず吐き気が込み上げるような、生き地獄。

そんな私に、水槽の中の憐れな生き物を観察するような視線を、定期的に投げかけるクラスメイト。

お弁当の時間は、一番の試練だった。

集団シカトされている教室の中に、私の居場所なんてあるはずもない。

――ひとりでお弁当食べてる。かわいそう。
――こっわ。あんなふうになりたくない。
――あの子よりは、自分の方がまだマシ。

何気ない視線から想像できるみんなの声が、私の心を容赦なく突き刺す。

グサグサ、グシャグシャ、グジュリグジュリと、内臓を踏みにじる。

食欲なんてあるはずもなかったけど、とにかくお弁当を空にしなきゃという強い思いだけはあった。

私が楽しく学校生活を送っていると思い込んでいるお母さんを心配させたくなかったからだ。