僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている

気づけばクラス中が、私に近寄らなくなっていた。

私の世界は、少しずつ色を失っていく。

ヒソヒソ、ケラケラ。

やたらと人の笑い声が耳にこびりつく、ひとりぼっちの休み時間。

『適当に三人ずつグループを作って作業しなさい』などという先生の発言は、私にとっては残酷以外の何物でもなかった。

体育館に移動するときも、グラウンドに行くときもひとり。

バスケをしていても、私にだけパスが回ってこない。

ただボールを追いかけて、青春を満喫しているクラスメイトの声を聞き、心をすり減らしながらコートを右往左往するだけの、この世でもっともみじめな時間。

山西くんはひとりきりの私を見て、よく大勢の男友達と一緒にヒソヒソ笑い合っていた。

――『え、かわいそ。ぼっちじゃん』
――『かわいそうなら声かけてやれよ』
――『やだよ、お前が声かけろよ。ついでに付き合えば?』