重いランドセルを背負いながら、重い足取りで登校したけど……。
丸一日学校で過ごしていても、ミクの告白結果がどうだったか分からない。


谷崎くんもミクも普段通り。
授業は普通に受けてるし、休み時間は友達と一緒に過ごしている。
その上、誰一人ミク達の噂話をしていないから結果が不透明に。

一瞬、噂は聞き間違いなのではと思ってしまうほど、静かで穏やかな一日だった。





谷崎くんの気持ちが見えないから、余計に結果が気になっていた。
内心は知りたくて仕方がない。

でも、自分は噂を聞いて静かに泣いてばかり。
ミクは勇気を出して一人で頑張ったのに、私は後ろを向いて逃げている。


それじゃあ何も解決しない。
こんなに思い詰めるくらいなら、自分も悔いなく頑張らないと…。



そう、その調子。
私の恋はまだまだ頑張れる。
ウジウジ悩んでばかりいないで、谷崎くんと直接話して気になっている事を聞けばいい。

そして、私もミクのように勇気を出して想いをきちんと伝えないと。




気持ちを奮い立たせた愛里紗は、ようやく前向きな気持ちになり、学校から帰宅して部屋に荷物を置いてから、翔と二人きりで話す為にいつもの神社に向かった。