ーー翌日。

咲と母親と三人で朝食を済ませた後、咲とお互いの髪をセットする事に。
咲はドレッサーの椅子に座ると、口元を微笑ませながらこう言った。



「今日は愛里紗と同じ髪型がいいな。お願いしまーす」

「うん、任せて!」



ちなみに私の髪型とはゆるふわの片結び。
咲の柔らかい髪にコテを順番にあてていく。
カールは徐々に作られていき、パーマをかけたような雰囲気に。
最後はゴムが見えないように、少量だけ取った髪の毛を上から巻いてピンで止めるだけ。

簡単で可愛いく見えるから、何となくいつも同じ髪型に。




咲は二週間に一度くらいのペースで泊まりに来ている。
頻繁に泊まりに来るのには少し事情が。




でも、昨晩からやっぱり様子がおかしい。

肩を並べながら通学している今だって、髪をいじったり、物思いにふけってるようにため息をついたり。
毎日一緒にいるせいか、微々たる変化に気付いたりもする。

泊まりに来る前までは普段通りに見えたのに。
気のせいかな……。