家から徒歩5分のところにある思い出の神社に到着。
当時を懐かしむかのように、境内をゆっくり見回した。

数年経っても代わり映えしない光景にホッと胸を撫で下ろす。



神社に来るのは随分久しぶり。
谷崎くんが引っ越してからも毎日のように通いつめていたけど、最近はめっきり足を運ばなくなった。

神社に来なくなった理由は、もうここに来ても谷崎くんには会えないと痛感したから。





久しぶりに訪れた神社は、当時と変わらずキレイに清掃されてる。
あの当時は神社が広く感じたけど、背が伸びたせいか今は少し狭く感じる。



谷崎くんは今も元気に過ごしているのかな。



愛里紗は翔を思い描きながら境内の奥へと進み、お別れ時に二人で隠れた本殿の裏に周って建物の一部に腰を下ろした。



すると、突然……。
めまいのような不思議な感覚に陥ると、すぅ〜っとタイムスリップしてしまったかのように脳内は当時の記憶まで遡っていく。