「行ってらっしゃい」


 私はお父さんを玄関で見送った。

 お父さんを見送った後、私も学校に行くために制服に着替えてお母さんに声をかけると私専属の運転手さんに乗せてもらい学校に向かう。

 


「……ありがとうございました、アユカワさん」


 学校に到着して車からアユカワさんにドアを開けてもらい、手を差し伸べられその手を取り車を降りた。


「いえ、行ってらっしゃいませ。汐梨様」


 私はアユカワさんに微笑んで校門をくぐった。校門から校舎までの道を歩いていると「しーおり!」と横から声をかけられた。