尖っているラテン男、エクソシストになる〜combattere〜

アジア人女性の名前は朝宮莉愛(あさみやりあ)。日本人だ。ルートヴィッヒと肩を並べるほど真面目で、小柄な体からは想像できないほど刀の扱いに長けている。

黒人の男性の名前はベジ・トゥルキ。チュニジア人だ。無口で自己紹介以外で話しているところは見たことがない。だが、ガブリエル以外とはうまくやっているようだ。

三人が走っている様子をぼんやりとガブリエルが見ていると、「コラァァァァァァァ!!」とルートヴィッヒが怒鳴る。

「ガブリエル!!お前はまた遅刻か!!そして、何故走り込みに参加しない!!」

「俺はエクソシストになりたくて来たんじゃねぇよ!!あのクソに連れて来られただけだ!!」

フェリシアーノを指差した後、ガブリエルはゴロリとその場に横になる。まだ寒くないため、屋外でも昼寝はできると思ったのだ。

ルートヴィッヒが怒鳴り続けるが、それを無視してガブリエルは目を閉じる。穏やかな風がそっとガブリエルの頬を撫でていった。