「お前、エクソシストにはならないんじゃなかったのか?」

ルートヴィッヒに訊かれ、ガブリエルはハルバードを振り回しながら言った。

「うるっせえ!!今はんなことどうでもいいだろうが!!」

階段を登ると、また悪魔が姿を見せる。ベジが素早く動き、悪魔に斬り掛かっていく。悪魔はあちこちから姿を見せた。そして、その中の一体を見てガブリエルの目が見開かれる。

その悪魔は莉愛を抱き抱えていた。莉愛はグッタリとしていて動かない。意識を失っているようだ。

「莉愛!!」

莉愛の姿を見て三人は声を上げる。莉愛を抱き抱えた悪魔は、三人を嘲笑うかのように空高く舞い上がる。

「ッ!」

ガブリエルは莉愛を抱えている悪魔に近付こうとするものの、それを止めるかのように他の悪魔たちが近付いてくる。そして、悪魔の一体が花瓶を投げ付けてきた。

「危ない!」

ベジがガブリエルの腕を弾き、ルートヴィッヒがライフルを発砲する。だが弾は避けられてしまった。ルートヴィッヒは舌打ちをした後、ガブリエルを見る。