「あ!そうだこれ…コーヒーあげる、頭痛に効くらしいよ」
自販機で買って来たブラックコーヒー。
調べたらコーヒーに含まれてるカフェインには脳の血管を収縮させる働きがあるみたいで、痛みが和らぐんだとか。
それに…
「小鳩甘いものは嫌い、だもんね」
「…別に嫌いじゃないですけど」
「え?」
「なんならブラックは飲めません」
「え!?」
差し出したブラックコーヒーさえも受け取ってもらえず私の手に残ったまま、てゆーかそれは聞いてた話と違うんだけど。
「嫌いって言ってたじゃん!?」
「好きじゃないって言ったんですよ」
「それって嫌いってことじゃないの!?」
「好きでも嫌いでもないってことです」
「わかりにくっ!」
表情のわかりずらい小鳩だけど、それに連動して言葉のあれこれもわかりずらいなんて。
本当に私1人勝手に踊ってたみたいだ。
それは確かにいい加減にしてほしかったかもしれない。
はぁっと息を吐いてイスに座った。
「柳澤さんは…」
「え…?」
「好きなんですよね?」
小鳩が私の方を見た。
やっと目が合った。
「あ、甘いもの?好きだよ!その中でもチョコレートが1番好き!」
ずっと逸らされていた視線が私の方に向いた。
「だっておいしいもんね!」
「なんですか、その答え」
「おいしいから好きって1番大事じゃない?」
私にはこだわりも知識もなくて、ただ食べるのが好きってことくらいで。
でもそんな私にもわかることだってある。
「…小鳩のチョコレートって繊細だよね。可愛くて、キラキラして、宝石みたい。あ、別に欲しいから褒めてるんじゃないよ!」
「わかってますよ」
「…すごいなって思ったの、こんなチョコレートが作れるんだって」
“これだけ美味しいみかんを作るのはそれだけ手が込んでいるということですから”
きっと小鳩もそれだけ丁寧に真剣にチョコレートと向き合ってる。
妥協しないで追及する小鳩にしか作れないチョコレートだよ。
「魔法のチョコレートって噂されるのもわかるよ、ジンクスとか関係なくて小鳩の作るチョコレートがみんな欲しいんだよ」
なんでそんな噂が立ったのかわからないけど、きっとそれぐらい魅力的なチョコレートだったんだと思う。
魔法にかけられたみたいな。
誰もが欲しがるチョコレートだったんだ。
自販機で買って来たブラックコーヒー。
調べたらコーヒーに含まれてるカフェインには脳の血管を収縮させる働きがあるみたいで、痛みが和らぐんだとか。
それに…
「小鳩甘いものは嫌い、だもんね」
「…別に嫌いじゃないですけど」
「え?」
「なんならブラックは飲めません」
「え!?」
差し出したブラックコーヒーさえも受け取ってもらえず私の手に残ったまま、てゆーかそれは聞いてた話と違うんだけど。
「嫌いって言ってたじゃん!?」
「好きじゃないって言ったんですよ」
「それって嫌いってことじゃないの!?」
「好きでも嫌いでもないってことです」
「わかりにくっ!」
表情のわかりずらい小鳩だけど、それに連動して言葉のあれこれもわかりずらいなんて。
本当に私1人勝手に踊ってたみたいだ。
それは確かにいい加減にしてほしかったかもしれない。
はぁっと息を吐いてイスに座った。
「柳澤さんは…」
「え…?」
「好きなんですよね?」
小鳩が私の方を見た。
やっと目が合った。
「あ、甘いもの?好きだよ!その中でもチョコレートが1番好き!」
ずっと逸らされていた視線が私の方に向いた。
「だっておいしいもんね!」
「なんですか、その答え」
「おいしいから好きって1番大事じゃない?」
私にはこだわりも知識もなくて、ただ食べるのが好きってことくらいで。
でもそんな私にもわかることだってある。
「…小鳩のチョコレートって繊細だよね。可愛くて、キラキラして、宝石みたい。あ、別に欲しいから褒めてるんじゃないよ!」
「わかってますよ」
「…すごいなって思ったの、こんなチョコレートが作れるんだって」
“これだけ美味しいみかんを作るのはそれだけ手が込んでいるということですから”
きっと小鳩もそれだけ丁寧に真剣にチョコレートと向き合ってる。
妥協しないで追及する小鳩にしか作れないチョコレートだよ。
「魔法のチョコレートって噂されるのもわかるよ、ジンクスとか関係なくて小鳩の作るチョコレートがみんな欲しいんだよ」
なんでそんな噂が立ったのかわからないけど、きっとそれぐらい魅力的なチョコレートだったんだと思う。
魔法にかけられたみたいな。
誰もが欲しがるチョコレートだったんだ。



