「わっ」
そらぴょんから板チョコを奪い取って、ぶんっと腕を投げ捨てるように払った。
怒ってる。
この表情は怒ってる。
「こ、小鳩…?どうしたの?何っ」
まぁまぁ落ち着いて、となだめようと小鳩に近付いたらギンッと今までで一番鋭い視線が飛んできた。
「チョコレートなめないでもらえますか?」
「……っ」
言おうとした言葉たちが一気に引っ込んだ。圧がすごすぎて、近付いたつもりだったのに逆に距離を取っちゃってた。
「一旦スイッチを切ってください」
「えっ」
「スイッチ切ってください!」
「あ、わっ、はいっ!」
「切った!切ったよ、ゆいぴー!」
小鳩の圧力に負けてそらぴょんとぴしっと並んで整列した。
なるべく邪魔にならないように、2人固まって。
はぁっともう一度タメ息をついた小鳩が引き出しから速やかにまな板と包丁を取り出したから。
「まずは板チョコを細かくします」
トントントンッと細かく刻まれていく、これは溶けやすくするため…かな。それはなんとなくわかった。
「チョコレートですから、もちろん熱を加えれば簡単に溶けます。でもそれだけだと冷めた時固まってしまいますし焦げやすくもなります、風味だって変わってきますから美味しいチョコレートフォンデュにはなりません」
チョコレートを刻み終えた小鳩が冷蔵庫へ向かった。
冷蔵庫を開けながら左手を顎に当て、何か考えてる。
すぐに何かを持って戻って来た。
「昨日生クリームは使ってしまったので、牛乳を使います」
「牛乳?」
「あっさりめのチョコレートフォンデュにはなりますが、固まりにくくなめらかなまま出来上がりますから」
そう言って牛乳とチョコレートを鍋の中に入れた。スイッチを入れて、ゆっくりかき混ぜ始めた。
「へぇー、チョコレートフォンデュってチョコレートだけじゃなかったんだな~」
やっと動き出したそらぴょんが鍋を覗き込んだ。すぐに甘い香りがしてきて、つい私たちの心も緩んじゃった。
「ねっ、チョコレートだけでもおいしいイメージしかなかったよね!」
「ね~、1個勉強した~!俺レベルアップした!」
小鳩の鋭視線はすっかり呆れた視線に変わって、私たちを見る瞳はいつもと違う冷たさがあったけど。
「そんなことも知らないでチョコレートフォンデュしようと思ってたんですか?」
「「………。」」
そらぴょんから板チョコを奪い取って、ぶんっと腕を投げ捨てるように払った。
怒ってる。
この表情は怒ってる。
「こ、小鳩…?どうしたの?何っ」
まぁまぁ落ち着いて、となだめようと小鳩に近付いたらギンッと今までで一番鋭い視線が飛んできた。
「チョコレートなめないでもらえますか?」
「……っ」
言おうとした言葉たちが一気に引っ込んだ。圧がすごすぎて、近付いたつもりだったのに逆に距離を取っちゃってた。
「一旦スイッチを切ってください」
「えっ」
「スイッチ切ってください!」
「あ、わっ、はいっ!」
「切った!切ったよ、ゆいぴー!」
小鳩の圧力に負けてそらぴょんとぴしっと並んで整列した。
なるべく邪魔にならないように、2人固まって。
はぁっともう一度タメ息をついた小鳩が引き出しから速やかにまな板と包丁を取り出したから。
「まずは板チョコを細かくします」
トントントンッと細かく刻まれていく、これは溶けやすくするため…かな。それはなんとなくわかった。
「チョコレートですから、もちろん熱を加えれば簡単に溶けます。でもそれだけだと冷めた時固まってしまいますし焦げやすくもなります、風味だって変わってきますから美味しいチョコレートフォンデュにはなりません」
チョコレートを刻み終えた小鳩が冷蔵庫へ向かった。
冷蔵庫を開けながら左手を顎に当て、何か考えてる。
すぐに何かを持って戻って来た。
「昨日生クリームは使ってしまったので、牛乳を使います」
「牛乳?」
「あっさりめのチョコレートフォンデュにはなりますが、固まりにくくなめらかなまま出来上がりますから」
そう言って牛乳とチョコレートを鍋の中に入れた。スイッチを入れて、ゆっくりかき混ぜ始めた。
「へぇー、チョコレートフォンデュってチョコレートだけじゃなかったんだな~」
やっと動き出したそらぴょんが鍋を覗き込んだ。すぐに甘い香りがしてきて、つい私たちの心も緩んじゃった。
「ねっ、チョコレートだけでもおいしいイメージしかなかったよね!」
「ね~、1個勉強した~!俺レベルアップした!」
小鳩の鋭視線はすっかり呆れた視線に変わって、私たちを見る瞳はいつもと違う冷たさがあったけど。
「そんなことも知らないでチョコレートフォンデュしようと思ってたんですか?」
「「………。」」



