褒められて少し機嫌がよくなった私は、ムクッと顔を上げる。すると、ちょうど誘拐犯の股間が目の前にあった。 「げ」と思って顔を逸らせようとした、その時―― 「柊沢ー!!!!」 鬼のような怒号が、倉庫の中に響き渡った。 この声は、聞き覚えがある。というか、聞き間違えるはずがない――総長さんだ。