強めに止められた。
それ以上は聞きたくないと、そんなことはやめてくれと、余計なことはするなと。
「ご、ごめん…、」
そうだよね、ただ転んじゃっただけだもん。
たまたま転んでしまっただけだから。
足を踏み外しただけかもしれないし、バランスを崩してしまっただけなのかもしれない。
そういうのって誰にだってあることだから。
なのにわざわざ病院を勧められるなんて、それも彼女に言われるなんて、いい気分はしないよね…。
「違うんだ」
「…ちがう…?」
震える声で反応してしまうと、私の脱力していた手が拾われた。
ぎこちなく掴んで、ぎこちなく握って。
ぎゅうっと、離さないように力を加えてくる。
「こうして青石さんがずっと手を繋いでいてくれれば…、俺はそれでいい」
「っ…、」
その言い方、すごく嫌だよ浅倉くん。
ドキッとするの。
でもその「ドキッ」は、嬉しいものじゃなくて。
何かとてつもないものが裏に隠されてるんじゃないかって思わせてくるものだから。



