ここは君が夢みた、ふたりだけの世界。





日本史の授業でも出てきたような気がする。


激しい嘔吐や下痢、脱水症状を引き起こして、数日しないあいだに死んでいってしまう病。

その時代の環境面や衛生面もかなり影響していて、当時は何十万という人々が苦しんだと。



「だから当時の人間から見たら、現代の医者は神様なんだろうな」



歴史は繰り返す───そんなことを、どこかで聞いたことがある。


いつの時代も人間の本質は変わりがないため、病気だけじゃなく、たとえば戦争。

世の中の動きというものは、どういうわけか愚かなことに同じ道を辿るのだと。



「時代が移り変わっていくように医療だって発展している。それと同じで町や生き物が成長するように、病気だって形を変えて強力なものになるんだ」


「…そんなの……、わかってるよ、」



だとしてもそれを言われてどうしろって言うの。

ならそれは今後も、“ぜったい治せる病気”は存在しないと断言されているようなものだ。



「愛する我が子に臓器提供するために自分の命を差し出す親だっている。
誰かを救う行動の裏には失う命だってあるように、どんなものにも因果は確実に存在している。…何にも影響を出さずに何かを動かすことはできないんだよ」