かつて私に厳しい言葉を送ってきた叔父が、ここまで話してくれるなんて。
やっと私のことを認めてくれたのかもしれない。
今の私にはすべてを言っても逃げない強さがあると見てくれたのかもしれない。
だけどそんなの、受け止めきれるものじゃない。
どうしたってこれだけは納得できないよ、叔父さん。
「じゃあ…そうならないために、今、なにができるの…、」
あなたは、医者は、なにができるの。
なにをしてくれるというの。
今まで医者が、彼に、なにをしてくれたの。
リハビリのサポート?進行を遅らせる薬?
そんなの病気を救う医者がすることじゃない。
あなたは、先生なら、患者の命を助けることだけが役目のはずだ。
「喉を切開して人工呼吸器を取り付ける」
まるでもう、それは決定事項だと。
だから彼のお母さんは目を赤くさせて、私にあんなことを言ってきたのだと。
頭のなかに、いつかのテレビ番組の特集に映っていた親子が甦った。
やっぱり今でも分からない。
あの母と娘の強さはどこからやってきて、どんなふうに作られたんだろう。
「───…やめて……ください、」



