ここは君が夢みた、ふたりだけの世界。





「そう思ってた日々に終わりが訪れたのは、お前が青石を選んだときだ浅倉」



そして「ワケわかんねえ!!」と、勢いよくベッドから立ち上がった北條くん。

他に休んでいる生徒がいなくて良かった…と、思わず胸を撫で下ろしてしまった。



「王様ゲーム利用すんなら葛西(かさい)とかだろ!!あいつクラスイチかわいいじゃねーか!なんで青石なんだ浅倉!!
どうしたってそこは分かり合えねえよ!!」



浅倉くんの肩をガクガクと揺らす勢いのクラスメイトは、そこまではしなかったとしても十分だった。


というかっ!!

わざわざ熱く語ってまでそんなことを伝えてきてたの北條くんは…!!



「どう考えても青石さんのほうがいい」


「…おい、盲目すぎるぞお前、」


「じゃあさっさと葛西さんと付き合ってよ。俺からすればそっちのほうが好都合だし」


「いや、その心配はいらねえだろ。葛西が誰かに取られるほうが俺は心配だ」



さっき体育館で感謝した気持ちぜんぶ無くしたいっ!!

私だって北條くんなんかより浅倉くんのほうがずっとずっと良いんだから…!