「ん......と、そのうち一つがNo.1の“群星”。もう一つが、No.2の“煌舞”。
わたしが所属してるのは、“煌舞”だよ。2班の人は、全員“煌舞”なの」
そうなんだ......。
「“群星”の幹部クラス以上の人たちはそのしるしとして、星空みたいなチャーム持ってるんだよ」と陽詩がつけ足した。
あ、来夢が持ってたあのチャームかぁ......。
すっごく綺麗だったんだよね。みんな持ってたんだ......。
暴走族がいるっていうのは聞いていたけど、そんなことまでは知らなかった......。
......陽詩も、所属、してるんだ......。
胸がひんやりとしていった気がした。
ぼう、そう......ぞく.........。
“煌舞”............。
「8班の人たちが、“群星”。あとは~......総長と幹部の決め方は、ちょっと特殊なんだ」
「え? 特殊?」
そう聞き返すと、陽詩がうなずいた。
「うん。普通は、年上の強い人から~って、決めるんだけど。
だけど、ウチと“群星”の人たちは、毎年一回暴走族内で戦うんだ」
え、それって...危なくない......?
その話を聞いて、心配になる。
心配そうな顔をしていたのか、陽詩がにこ、とほほえんだ。
「そして、残った人たちがまた戦って、最後に残った人たちが幹部と副総長、総長になるの。
年齢とかは関係なくて、1年でも2年でも幹部クラスになれるんだよ」
ほえー......。
「でも、3年は強制引退。1年でなれても、2年でまた戦うから落ちちゃう場合もあるんだけどね」と、そう陽詩が言った。
「でも......その......」
もごもごと、陽詩が口ごもり始める。
なんだろう......?
私は先に、言いたいことを言うことにした。
「暴走族に所属してるって知って......正直驚いた」
陽詩が私の言葉に不安そうに顔を曇らせる。

