この星に生まれた、何よりも誰よりも。


 
「一度心空を追い出したくせに——!」



 今はお昼休み。

 結局、学食で陽詩とお昼ご飯を食べている。

 私も今日は、お弁当じゃなくて学食のメニューを選んでいる。

 ぷんすか奮闘している陽詩をなだめると、陽詩は口を開いた。



「むー......。群星(ぐんせい)の人たち、いじわる............」



 ............え?

 ...“群星”......。

 

「あ、この学校にはね、二大勢力が存在してるの」



 私が驚いている顔をしているのを読み取ったようで、陽詩はすぐに説明してくれた。

 二大勢力............。

 そのうちの一つが、——“群星”。

 No.1の暴走族。

 この学校は、二つどっちかの暴走族に所属している人がほとんど、とは知ってたけど........。

 いざこういう話を聞くと、実感させられる。

 ........................この学校には、“暴走族”がいるんだって。

 昨日見た夢がよみがえる。

 ............正直言うと、暴走族には嫌な記憶しかない。

 ていうか......覚えていたくなんかないくらい、嫌い。

 でも、頭の脳裏にこびりついて離れない。

 あの時の......

 いやな、記憶が............。