「時雨、ここのドアがちょーし悪いの知ってていったよな⁉」



 現れたドアから、出てきた一人のあの人。

 探そうと思ってたのに、すぐ見つけられちゃった......!



氷雨(ひさめ)!」

「......は⁉ 氷空⁉」



 目を見開かせて私を見ているのは、氷雨。

 時雨も、氷雨も......私の仲間。友達。

 ......そして、恩人。

 ずっと仲良くいられたらいいなあ、と思いながら、氷雨に返事をした。



「うんっ、正解です。ひさしぶり!」

「転校生って、氷空のことだったのか......」



 ......え?