そう息継ぎもせず一気にいうと、二人はそっくりなブルーグレーの瞳を見開いて、ニコッと笑ってくれた。
「ああ、いいぜ!」
「待ってんな!」
ニコッと笑ってくれたけど、二人の瞳の奥に悲しみとあきらめが浮かべていたのを私は見つけた。
でも、ほんの小さく、ほんっと―に小さく。
きらきらとした、うれしいって感情があってうれしくなった。
伝わったかな......?
うん、頑張ろう......!
お世辞とか、気を使わせてるって思われてるかもしんないし......!
今日中に、名前を読んであげられるようになるんだ............っ!
悲夢くんたちと仲良くなりたいし......!
そう気合を入れていると、またまた知らない男の子の声がした。
「......うるさい」
う、うるさい......っ。
がーーん......と、どこからかショックを知らせる音が響く。
ご、ごめんなさい......。
私は肩を小さくして、心の中でそうつぶやいた。
「舞那、それはないよ......! 心空の初めての、2班のメンバーになった日なんだよ⁉」
「そうだそうだ!」
「陽詩、もっと言ったれ!」
陽詩が言い返し、悲夢くん二人が陽詩の肩を持ち、そう発言した。
にしても、言い合ってるけど、仲いいって伝わってくる。
お、おおげさすぎだよ......っ。
...うれしいけど......。
慌ててる私をよそにして、陽詩と悲夢くんたちが私に説明した。
「心空。この人は、難人 舞那」
「こーこーらっ。舞那がこんなこと言って、ごめんな!」
「悪気はあるわけじゃないと思うけど、よくしてくれると嬉しいって言ってるぞ!」
「......はぁ⁉ ンなこと言ってねーよ!」
陽詩が名前を教えてくれて。
悲夢くんは、謝罪と難人くんの気持ちを教えてくれて。
難人くんは、「そんなわけあるか!」と突っ込んでる。
にぎやかだなあ......。
難人くんとも、仲良くなれるといいなっ......。
「心空も、そう思うだろ⁉」
......へっ...?

