少し顔を上げると、離れたところに氷雨と空が立っていて俺を呼んでいた。

 意識していないのに、口角が上がり笑みを形作るのがわかる。

 

「ああ、今行くーっ!」



 呼びかけてくる二人にそう返して、俺は二人の元へと走った。