......え?

 第二の理由?

 どういうこと......?

 混乱していると、私たちの前に展望台が見えてくる。

 廃墟となった展望台。.....名前は、《約束の証(プラミス・プルーフ)》。

 廃墟と化している展望台の入り口を開け、星は階段を上る。

 えっ......これ、登っちゃっていいんですか......。

 啞然とする私も、星に引っ張られて、階段を上る。

 ———カンカンカンカンカンッ!

 私たちの足音が響く。

 銃弾の雨は入ってこなくて、私たちは足音を響かせながら階段を駆け上がる。

 

「どう、して......」

「好きだからだよ」

「え......」



 星がためらいもなくそう言って、目を見開く。

 頂上までついたのか、扉が見える。

 星はその扉を勢い良く開けようと、ドアノブを持っている手に力を込める。

 さびてるからか、長い間あけられてなかったからか。

 全然あかないその扉を開けて。

 展望台の頂上に着く。

 頂上に着いた星は、私を展望台の屋上へと引っ張り出す。

 そして、私の手首をつかんで引き寄せた。








「好きだからだよ......この(ほし)に生まれた、何よりもだれよりも」








 視界中に彼の顔が広がる。

 そして彼は、私を見つめて、やさしく笑った。

 ......私も、......

 彼の優しい笑顔が、

 彼の温かさが、

 彼の少し意地悪なところが、

 彼の一生懸命なところが、彼の不器用だけど優しいところが、

 ———彼の、全部が。

 好きです。

 ......ガンガンガンガンガンガンガンガン‼

 階段を上ってくる、音が聞こえる。