この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 美弥と疾風とお兄ちゃんが空へ登って行ったときの、あの悪夢を思い出す。

 やだっ.......。

 気づけば、私は声を張り上げていた。



「だめっ! だめ............‼」



 いきなり響いた大きな私の声に、みんなが驚いて私を見る。

 そりゃそうだ。

 だって、みんなの前で大声を出したなんてこと、これが初めてなんだから。

 でも、だめ............。



「な、なんでっ?」

「あたしたちはいらないってことっ?」

「ダメっ!」



 私はまた、言葉を繰り返す。

 呼吸が浅くなる。

 やめて、やめて、やめて。

 もう、あんなことはいやだよ——......。

 苦しくなって言葉が続かなくなってきた私を、温かさが包み込む。

 でも、私はそれに気づかないまま、もう一度言葉を繰り返そうとしてつっかえる。

 私......私っ......。

 すると、耳元が星の声がした。

 低音だけど、どこか優しくて落ち着く声。

 

「............大丈夫だ」

「っ......」



 だいじょうぶ......。

 星の声がして、呼吸がいつも通りに戻る。

 大丈夫、って.....言ってた、けど。

 でも、もし......。

 いやな考えが頭の中をよぎって、私は息を詰まらせる。



「だめ..................死んじゃ、やだ............」

「死なない。俺らは今、生きてる。大丈夫だ」



 優しく頭をなでられて、いくらか落ち着きを取り戻す。

 生きてる...........

 星の体から暖かさを感じて、生きている、とわかる。

 あたたかい......生きてるんだ......。

 星は大丈夫って言った。

 それならきっと、大丈夫だ。

 みんなはまだ、生きている。

 死んでなんかない。

 みんなはまだ、私のそばにいてくれていた。

 その事実に安心して、私も静かに息をする。

 だいじょうぶ......だいじょうぶ......。

 心の中で何度も唱えて、つぶっていた眼を開く。