この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 名前を動揺しながら呼ぶ。

 すると、さらに優しく......でも、力を入れて、私を抱きしめてきた。

 ドキ......。

 強く、心臓が脈打つ。

 星の胸に私の頭が当たって、星のぬくもりが伝わってくる。

 ちょうど、星の胸に耳が当たって、星の心臓の音が聞こえる。

 ドキ、ドキ、ドキ......。

 この音が、自分のものか光の音かわからない。

 この音は、どっちのなんだろう......。



「星......、どうし......?」



 そう言いかけると、私を抱きしめる腕に、力がこもる。

 星の吐息がかかって、肩がピクリとはねた。

 ......っ、



「星っ......?」



 もう一度名前を呼ぶと、星は腕の力を緩めた。

 私を包んでいたあたたかさが離れていく。



「星ー⁉ 抜け駆けすんな!」



 来夢のにぎやかな声が聞こえて、はっと我に返る。

 な、何言おうとしてたんだ、私......。

 いくらなんでも、それは......。

 部屋の中に、“煌舞(こうぶ)”の人たちが入ってくる。

 それに続いて、時雨と氷雨(ひさめ)も入ってくる。



「そーらっ!」

「元気かー?」



 二人は本当に相変わらずで、笑みがこぼれた。

 すっごい、みんな久しぶりだ......。



「みんな、久しぶりー。元気に決まってるよー」



 私は軽く、笑いながらそんな返事をした。

 ど、どうしよう......。

 会話が続かない。

 なんて言えば......。

 ............いつも通りで、いいのかな。

 私、何も......



「......に、にしても、時雨と氷雨(ひさめ)、私の本名教えたんだね」



 なんて言えばいいのか迷いながら、二人に話しかける。

 すると二人は、そんな私に気づいてると思うけれど、気にするようなそぶりをみせずに答えた。



「あぁ、だってこいつらは、誰かいるのに本名言うくらい馬鹿じゃねえだろ?」



 誰かいなくても、だけど。と、付け加えた時雨。

 その言葉に、なにも言えず、視線をそらした。

 ハッキリ言うと、氷雨の言った感じでは、ばか..................だった。