私と............お兄ちゃんが、作った歌......。
走っていた足は止まる。
ゆっくりと、その音をたどるように足が動き出す。
音をたどって歩くと、一つの部屋に行きついた。
静かに扉を開ける。
そこには、大きなピアノがあった。
時雨が、ピアノを弾いている。
「......お...兄ちゃ......ん?」
ピアノを弾いているのは時雨。
分かっているはずなのに、私の瞳に映っていたのは、ピアノを弾くお兄ちゃんの姿だった。
あたたかなお兄ちゃんと作った音を聞きながら、私はその場に膝から座り込んだ。
行かなきゃ。
なのに、もう足が動かない。
涙があふれそうになり、手で口元を抑える。
「——っ......」
お、兄ちゃん......。
お兄ちゃん............美弥、疾風......。
私はそのまま、すこん............と、眠りについた。
◆
「ん......」
すー......と霧が晴れていくように目が覚めて、ゆっくりと体を起こす。
目に入ったのは、一度起きた時と同じで、温かみのある白色の天井。
私は一度起きたときにピアノの置いてある部屋に行ったまま眠ったから、誰かが運んできてくれたんだと思う。
なんか............話も聞かず、走っていった挙句、運んでもらう..................とか、失礼すぎる。
ごめんなさい......。
私は誰もいない部屋で、静かに心の中で謝った。
カチャ、と音がして扉が開く。
「あっ、起きたんだね」
「え、あ......」
来夢が私にそう声をかけてきた。
なんて返せばいいのか、どんな表情をすればいいのかわからなくて、しどろもどろになってしまう。
走っていた足は止まる。
ゆっくりと、その音をたどるように足が動き出す。
音をたどって歩くと、一つの部屋に行きついた。
静かに扉を開ける。
そこには、大きなピアノがあった。
時雨が、ピアノを弾いている。
「......お...兄ちゃ......ん?」
ピアノを弾いているのは時雨。
分かっているはずなのに、私の瞳に映っていたのは、ピアノを弾くお兄ちゃんの姿だった。
あたたかなお兄ちゃんと作った音を聞きながら、私はその場に膝から座り込んだ。
行かなきゃ。
なのに、もう足が動かない。
涙があふれそうになり、手で口元を抑える。
「——っ......」
お、兄ちゃん......。
お兄ちゃん............美弥、疾風......。
私はそのまま、すこん............と、眠りについた。
◆
「ん......」
すー......と霧が晴れていくように目が覚めて、ゆっくりと体を起こす。
目に入ったのは、一度起きた時と同じで、温かみのある白色の天井。
私は一度起きたときにピアノの置いてある部屋に行ったまま眠ったから、誰かが運んできてくれたんだと思う。
なんか............話も聞かず、走っていった挙句、運んでもらう..................とか、失礼すぎる。
ごめんなさい......。
私は誰もいない部屋で、静かに心の中で謝った。
カチャ、と音がして扉が開く。
「あっ、起きたんだね」
「え、あ......」
来夢が私にそう声をかけてきた。
なんて返せばいいのか、どんな表情をすればいいのかわからなくて、しどろもどろになってしまう。

