この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 来夢が、私のすぐ後ろに追いついた。

 また、本気出した............。

 私は曲がり角へ。

 路地裏に入った。

 その時。

 ごっ、と鈍い音がした。

 漂ってくる血液の匂い。

 がり、と音がしてついた傷。

 ......来夢。



「来夢......⁉」



 そこには、左上腕に深い切り傷とあちこちに引っかき傷やかすり傷ができている来夢がいた。

 来夢の左上腕から静かに血が流れ落ち、ぽたぽたと地面を濡らした。

 ............っ。

 私は、分かっていたのに、来夢に近づいた。

 近づいてはいけない。

 戻ってはいけない。

 じゃないと......。

 私はリュックの中から、緊急セットを取り出す。

 水をかけて、消毒液を掛ける。

 包帯をくるくると巻いた。



「............ごめん。ごめんね......」



 こんな......。

 こんな、つもりじゃ......。

 

「ふふふ~、大成功っ」



 え?

 明るい声に顔を上げる。

 来夢は、これ以上ないほどにこにこと笑っていた。