「おまえら............」

「なんで、ここに......」

「心空が来てない理由知ってんだろ」



 そういうと、二人の目が陰った。



「まーな............」

「あいつ、ほんっと馬鹿だよなぁ............」

「お前らには、言えなかったか」

氷空(そら)ならいえねーだろ」



 そう言い始めた二人。

 氷空(そら)......?

 心空じゃないのか?



「なんなの⁉ 教えて!」



 河永遠が二人に詰め寄る。



「わたし、心空の友達なの......! 心空との時間はびっくりするぐらい楽しいの! ねえ、教えて! 心空、何があったの?」



 河永遠の言葉に、二人は顔を見合わせた。

 悩んでいるそぶりを見せる二人。

 すると、二人同時に、唐突に顔を上げた。



「セキュリティーが万全なところ知ってっか?」 

「ハッカーも絶対に侵入できないくらいの」



 二人は、顔を見合わせて、俺らにいった。



「「そうすれば、教えてやる」」

「............誤るなよ。あいつは......」

「おい、お前ら............自分の価値観や考え方をあいつに押し付けないでいられるか?」

「............あぁ」



 俺らは全員同時にうなずく。

 押し付けることなんてない。

 あいつには、もっともっと頼られたい。

 何も、押し付けることなんてない。

 ............あいつは、何があっても絶対に守る。

 俺は、あいつの全部に、惚れたんだ。



「セキュリティーが万全なところ。ハッカーも絶対に侵入できないくらいの、知ってるが」



 そう答えると、二人は笑った。



「「合格」」