「............大丈夫?」

「へ、え......あ、ごめんなさい............あたしの、友達に似ていて」

「そ、そうなの?」



 思わず声が上ずってしまう。

 りい、するどいなっ......。

 でも、友達って思ってくれてたんだ............。

 ほっこりと、あったかい気持になる。



「波瑠......だよね」

「はい。よく覚えてたね」

「そりゃ覚えてるよ~。ところで、波瑠ってコードネーム?」



 そういうと、ぎくっとわかりやすく肩を跳ね上がらせたりい。

 いや、波瑠? っていうほうがいいのかな?



「あの、ちょっと話聞いてもらっていい?」



 りい......じゃなかった、波瑠がそう言ってきて、目をしばたいた。

 話............?

 悩み事でもあるのかな?

 みんな、大変なことでもあったのかな......。



「いいよ?」



 なぜか疑問形になってしまった、私の言葉。

 波瑠は、悲しそうに笑った。



「ありがとう。............あたし、心空っていう友達がいるの。その友達がね、歓迎会を兼ねた誕生日会の後、いなくなっちゃったんだ」



 完璧私のことじゃないか......!