私はそうお願いした。

 でも、そういうときほど、こういうのは当たってしまうもので。



「ちょっ...........何して......」



 バキバキバキッ!

 ドゴォッ!



「.................」



 私は静かに沈黙した。

 明らかにヤバそう。

 そして、この気配は.....りいだ。

 波瑠(コードネーム)と名乗っていた少女。

 (ひかり)の幼馴染。

 明るくて、元気な女の子。

 私に、星のことでお礼を言っちゃうくらい、優しい女の子。

 堂々と、初恋を教えてくれた女の子。

 .................

 やっぱり、助けなきゃね。

 私はその覚悟で、今ここにいるんだもん!

 走りだすと、風が吹いた。

 より、りいとだれかとの発している音が、鮮明になる。

 近づいてところで、足を止めた。

 息と気配を殺し、聞き耳を立てる。

 雑音...........ってか、まわりの音がうるさいけど、りいと誰かの会話だけに意識を集中させた。

 

「......にして...........な...で!」

「え~? ......こ、......とうに?」

 

 まだ......

 もっと集中して。

 鮮明に...........鮮明に......。