この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 みんなにもらったプレゼントを、小さいラベンダー色のリュックに詰める。

 身に着けられるものは身につけた。

 来夢からもらったイヤリングとか。

 陽詩がお揃いって言ってくれたペンダントとか。

 大空と翼皐からのかんざしは、ちょっとうまくできなかったからリュックの中だけど。

 陽詩が教えてくれるって言ってたな。

 その時のことを思い出し、こんな状況でこんな判断をしているのに笑えてきた。

 私は一人で、静かに笑う。

 お兄ちゃんの写真もリュックの中に入れる。

 星からもらったブレスレットを手首につけた。

 ブレスレットに触れてから、袖の中に隠す。

 必要品だけを持った。

 部屋は、そのまんま。

 もし、戻れたら............部屋がないと困るから。

 わずかに期待していること。

 そんなことは、何も言わず胸の奥にしまった。

 ......あ、行くなら、連絡もしなきゃだよね。

 そう思い立ち、スマホの中のメールアプリを開く。

 時雨(しぐれ)氷雨(ひさめ)

 陽詩。大空と翼皐。舞那。煌貴。

 星。来夢。琉宇。時円。

 ............お兄ちゃん。

 たくさんの友達。

 たくさんの仲間。

 みんなにとっては少ないかもしれないけど、私にとってはいっぱいなんだよ。

 失いたくない人たち。

 生きていてほしい人たち。

 あ、でも、みんなに言ったら心配されるかもしれない......。