この星に生まれた、何よりも誰よりも。

 私はほとんど反射的に眉を寄せた。

 いまさら、何の話がある?

 私は、殺し屋の時の言葉遣いで、《リーパァー》に話しかける。



「いまさら、何の話があるの? ワタシは、“絶死願”を抜け出して逃げた。
 7年、ずっとそのまんまだった。いまさら何があるの?」

〈まぁ、少し聞いてくれよ。な?〉



 私は、静かに沈黙した。



「............」

〈奇打 心空。その名前で生活してるんだってな?〉

「なんで、その名前を知っているの」



 《リーパァー》は、私の質問には答えず、こう語りかけた。

 

〈——待ってろよ、お前の幸せぶち壊してやるから〉

「.......っ......?」



 なんで、その言葉を知ってるの?

 なんて、言えなかった。

 その言葉は、風山(かざやま)............“月殺(げっさつ)”の総長に、言われた言葉。

 “月殺”の人たちが、空来彩高校に攻めてきたときに言われた言葉。