この星に生まれた、何よりも誰よりも。

「......」

「いてたまるかよ」



 それなら、なんでそんなに、寂しそうな顔をするの?

 ——苦しそうに、笑っているの?



「......よし! わかった!」

「は? なにが」

「歌ってあげる!」

「バカか?」

「......っ、いいから黙ってて!」

「あーそうかよ」



 そうだよ!

 そう言いそうになった声を飲み込む。

 いや、言ってもいいんだけどね、言うと長引いちゃう気がするから......。

 立ち上がり、ぱんぱんっと手をたたく。

 そのまま、くいっと右足を左足の後ろに曲げた。

 かっ、と音がなる。

 歌うときにこうなっちゃうんだよね。

 癖っていうか。



「よし、じゃあいきまっす!」



 小さく、口を開いた。

 
 ——愛なんて、そんなの知らないよ。

 なのになんで、そんなに笑っていられるの。

 私に、『愛してる』って、当たり前のように言ってくれるの。

 何で私を信じてくれるの、なんで私を嫌わないの。

 何で私を、信じてくれるのかがわからない。

 何で君は、私を信じてくれるの?

 私には、君が、わからない。

 分からないのに、君が笑ってくれるだけで、『愛してる』って言ってくれるだけで、なぜだか心が温かくなるんだ。